体外受精の排卵誘発方法と種類

体外受精の排卵誘発方法と種類

⇒ 体外受精の成功率を上げる方法はこちら

 

ショート法(アゴニスト法)

ショート法は、点鼻薬(アゴニスト)と、HMG注射やHCG注射を使って排卵誘発を行います。採卵を行う生理周期の1日目から、点鼻薬の投与が始まります。ショート法の詳細はこちら

ロング法(アゴニスト法)

ロング法はショート法と使用する薬や、治療の流れは同じですが、採卵日の前月から点鼻薬が始まるため長期間です。ロング法の詳細はこちら

 

さらに、採卵周期の4ヶ月以上前から薬の投与を行う「ウルトラロング法」もあります。

アンタゴニスト法

アンタゴニスト法は、ショート法やロング法で使われる「アゴニスト」の代わりに「アンタゴニスト」を使う治療法です。アゴニストよりも即効性があり、卵子の質が改善する効果があると言われています。アンタゴニスト法の詳細はこちら

完全自然周期

完全自然周期のスケジュール
卵胞チェック(採卵3日前)

採卵可能な卵胞が育っているかをチェックします。

排卵抑制(採卵2日前)

採卵日よりも先に排卵しないように、注射や経口薬で抑制します。

採卵

生理周期の13日目あたりで「採卵」をします。以降は、妊娠しやすい子宮にするため「黄体ホルモン補充」を行います。黄体ホルモン補充は「妊娠判定日」まで続きます。

胚移植

採卵から3〜7日後の間に「胚移植」を行います。採卵数が2個の場合は、この期間中に2度の移植をします。

妊娠判定

採卵日から14日目に「妊娠判定」がされます。失敗した場合は、スケジュールの振り出しに戻ります。

完全自然周期のメリットとデメリット
費用が安い

使用される薬が少ないため費用が安く、母体への負担も少ないメリットがあります。

採卵が連続でできる

完全自然周期は、採卵が毎月連続で行えます。

採卵数は1〜2個だけ

完全自然周期のデメリットは、採卵数が少ないことです。一回の採卵につき1個の採卵が普通で、2個の採卵は優秀とされます。

卵の質は母体次第

排卵誘発の注射や薬に頼らないため、卵の質は「母体の健康状態」に依存します。そのため、年齢制限を設けている病院もあります。

生理不順の人はできない
完全自然周期は、採卵日をコントロールできないため、生理不順で予測が難しい場合は適用されません。また、排卵日が終わっており採卵失敗のケースも良くあります。

完全自然周期の妊娠率

完全自然周期は、自然妊娠に限りなく近い体外受精法です。そのため、妊娠率は自然妊娠と同じだと考えることができます。
ただし、体外受精を選択する人は「不妊症」が多いため、さらに妊娠率が下がる傾向にあります。

クロミッド法(クロミフェン法)

クロミッド法のスケジュール
クロミッドの服用

生理周期の3〜7日目あたりまで「クロミッド」を経口投与し、排卵誘発します。

HMG注射(FSH注射)の使用

生理周期の8日目ぐらいから「HMG注射」を使い、卵胞の成熟を促します。以降、3〜4日ほど継続して注射を打ちます。

採卵

生理周期13日目に「採卵」を行います。以降、妊娠判定まで「黄体ホルモン補充」が行われます。

胚移植

採卵から3〜5日の間に「胚移植」を行います。受精卵の数によっては2回に分けて移植することがあります。

妊娠判定

採卵から約14日後に「妊娠判定」します。

クロミッド法のメリットとデメリット
採卵数が少ない

クロミッド法は、採卵数が1〜4個と少ないデメリットがあります。

採卵が毎月できる

クロミッド法は、採卵数が少量ですが「毎月の連続採卵」ができるメリットがあります。また、低刺激の治療のため、母体に負担がかかりにくいです。

費用が安い

クロミッド法は、排卵誘発やホルモン補充の薬が少ないです。そのため、アゴニスト法(ショート法やロング法)やアンタゴニスト法と比べて、費用が安いメリットがあります。

子宮内膜が薄くなる副作用

クロミッド法には、子宮内膜を薄くする副作用があるため、着床率を落とすデメリットがあります。そのため、採卵後は「凍結胚」にして、胚移植を延期することがあります。

クロミッド法による体外受精の妊娠率

クロミッド法は、完全自然周期よりも妊娠率は高めですが、高刺激を与える方法よりも、妊娠率は低いです。体外受精は、排卵誘発やホルモン補充の刺激が強いほど、妊娠率が上がる傾向にあります。